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薄暗い部屋の中、生まれたままの姿の一人の女が男の前に跪いている。
女の首には、何故か赤い首輪がされている。
そして男を見上げる女の眼差しは、主人を見詰める犬そのもの。
今にも尻尾を振りそうな勢いで、鼻息も荒い。
「…美沙子、ご飯の時間だよ」
切れ長の瞳が印象的な整端な顔立ちの男は、女の視線に合わせるべく跪くと、優しく女の頭を撫で、ポケットから缶詰を取り出した。
そして缶詰の封を開けると、女の目の前の床に置かれている空の皿の中に中身を注ぐ。
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