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「…ちょっと待て。そう言うあんたは誰だ?」
目の前に居る、レイジと呼ばれていた男。
それは、どう見ても私を鏡で見ているように
瓜二つの容姿をしているように見える。
…これが、夢か幻と言うヤツなのだろうか?
はっ。これは、夢だ。そうだ。そうに違いない。
そう確信すると、私は恐怖が吹き飛んだ。
「さては…ゲッペルドンガーか?」
ゲッペルドンガーとは、とあるギャグ漫画で
唱えられていた「自分を見つめるもう一人の
自分であり、自分がタガの外れた事をしない
ように見張っている」役割を持つ自分だ。
ゲッペルさん(ゲッペルドンガー)が
居る事で、私が【羞恥心】を感じる事が
出来るようになる、生きる上で無くては
ならない人物。と定義されている。
「…あのなぁ、最近その漫画の最終巻を
読んで頭の片隅に入れているのは分かるが
ちいとばかり影響され過ぎでないか?
まぁ、あながち間違ってはいないが…」
ゲッペルさんのレイジは私の言い分を
半分肯定しつつ、同時に否定していた。
どう考えても、半々でない半々だが…
「夢だと思うなら、夢だと思えばいい。
だが、漫画の神が封印なされたとされる
【夢オチ】が無いと、オチないぞ?」
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