零・ProRogue(プロローグ)

13/26
前へ
/63ページ
次へ
「…ちょっと待て。そう言うあんたは誰だ?」 目の前に居る、レイジと呼ばれていた男。 それは、どう見ても私を鏡で見ているように 瓜二つの容姿をしているように見える。 …これが、夢か幻と言うヤツなのだろうか? はっ。これは、夢だ。そうだ。そうに違いない。 そう確信すると、私は恐怖が吹き飛んだ。 「さては…ゲッペルドンガーか?」 ゲッペルドンガーとは、とあるギャグ漫画で 唱えられていた「自分を見つめるもう一人の 自分であり、自分がタガの外れた事をしない ように見張っている」役割を持つ自分だ。 ゲッペルさん(ゲッペルドンガー)が 居る事で、私が【羞恥心】を感じる事が 出来るようになる、生きる上で無くては ならない人物。と定義されている。 「…あのなぁ、最近その漫画の最終巻を 読んで頭の片隅に入れているのは分かるが ちいとばかり影響され過ぎでないか? まぁ、あながち間違ってはいないが…」 ゲッペルさんのレイジは私の言い分を 半分肯定しつつ、同時に否定していた。 どう考えても、半々でない半々だが… 「夢だと思うなら、夢だと思えばいい。 だが、漫画の神が封印なされたとされる 【夢オチ】が無いと、オチないぞ?」
/63ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加