零・ProRogue(プロローグ)

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「ククク…俺たちがレヰヂが思うほど 簡単に昇華できると思っているのか?」 レイジの言葉に悪魔じみた、気味悪さがある。 他に何か条件とか厄介な注文でもあるのか? 「三つ子の魂、百までって言葉を知っているか? 一度定められた運命から逃れるには 一生を背負う覚悟が必要になるのさ。 レヰヂは作品を書いた。それは凄い事だ。 だが、完結しなかったキャラ達は満足しない。 それは読者に関しても、同じ事が言える。 これからどうなるの…?と期待だけさせて ほったらかすのは、非常に罪作りな行為だ」 理路整然と読者の立場に立った気持ちを こんこんと説明される。それは、犯罪を 犯してしまい事実を並べられているように 罪悪感を苛(さいな)まれる状態にある。 嗚呼…そんな事をしてはいけなかったっ! と後悔するが、時既に遅し。もう過去だ。 時は残酷なまでに歩みを停めない。 だからと言って戻る事も有り得ない。 キャラを造る行為は、人間を創造するに 等しい行為になる。もし、子作りしたら 死ぬまで子供を見守り続ける義務がある。 要らないから。と言って殺したら犯罪だ。 私は意図せぬ、犯罪者にも等しい状態にある。
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