零・ProRogue(プロローグ)

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「満足させろよ。エブリスタに存在する すべての読者を、な」無理だ。たかだか 読まれても10人が関の山である、私程度が すべての読者を背負いきる事など出来ない。 「レヰヂさんのプロフィールに書いてあるな。 『世にも奇妙な物語』が好きな作品だ、と。 それは奇妙な世界を造り続け、歩みを止めない。 この世が存在する限り、並行するように存在する 【この世の裏側】を描いているように止まらない 読者が満足して、終ることなど許されない。 そうは思わないか?」読者は貪欲だ。 満足したと思ったら、おかわりを要求する。 食わず嫌いだった事に気が付いた読者は 他にも無いだろうか?と次々に要求する。 味付けが変われば、食欲は止まらない。 そしてお口に合えば、次を読みたがる。 お笑いのネタ。歌の内容。漫画。小説… 一朝一夕で出来るはずもなく、それは 視聴、或(あるい)は読んだ時間以上の 時間を持って創られており、簡単でない。 次々に作品を産み出し続けるのは不可能だ。 首を長くして、新作を待つことも リアルタイム視聴者の楽しみだが 要求が満たされる事は決してない。 クリエイターは、そんな枷をはめられた 視聴者を満たす「道具」にも近くなる。
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