零・ProRogue(プロローグ)

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…そう。肝心のゲームが無かったのだ。 その少し前に、とある予備校の先生が テレビで天才的な人を紹介していた。 <ボビー・フィッシャー>と言っても 分からないだろうが、こう紹介された。 将棋のトッププロであり、日本の アマチュアチェスでトップに君臨する 羽生善治が認める、正しく「天才」だ。 フィッシャーは、現代のチェスにおいても その布石の数々は定石にもなっているくらい 知らないで居るのは無知に等しいプレイヤー。 そのフィッシャーは、よく「独りチェス」で 楽しんでいたそうだ。稽古の相手を出来るのは 同等の実力を持てる人だけだ、などと格闘技の 世界で云われるが、天才は天才しかいない。 フィッシャーは見えない相手にプレイのクセを 持たせてチェスをしていた。と語られる。 頭の中で、まったく違う相手など創造出来ない それをやって退けれる人は天才的だ。などと 羽生善治はフィッシャーを高く評価していた。 普通なら「凄ぇなぁ~天才って」と思うが 私は違った「なんだ。俺、やってたし」… 過去の感覚を活かせば面白くなるな。と 確信した私は、題材となるゲームを探した。 …とは言え、チェスも将棋もウノもダメだ。 私は語れる程上手くは無いからだ。
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