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……ん!?
気合いを入れて勢いよく牛舎に飛び込むと、いつもなら土煙を上げて飛んでくるはずのアイツが来ない………
それどころか、姿や気配が感じられない。広い牛舎のど真ん中を我が物顔で闊歩してる、それがいつものジェシカなのに。病気かもしれない、と思い隅々まで名前を呼びながら探し始める。
「ジェシカ?じぇーしかちゃん?どこにいるのかな?」
ふっ…と
全身に鳥肌が立つほどの悪寒が走り、慧斗はその場にしゃがみこんだ。ひどい頭痛と吐き気がする。
もー………弱々しい声が頭に響き、慧斗は頭を押さえながら振り返る。
目の前には普段見たこともないほどに大人しい【普通の】雌牛がいた。
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