どこかで、どこかで、香ばしい葉っぱの匂いがする

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「加奈子ちゃん。紅茶を飲み終えたら、ちょっと外に出かけてみましょう」 「えっ、お店は?」私は戸惑う。早く一人前のティーマイスターにならなくちゃいけない。その練習を切り上げてしまう。 嫌だ。 「今日定休日じゃない。それに、面白い場所に連れてってあげるから。ね、加奈子ちゃん」 花丸をつけたくなるような楓さんの笑顔に、私もつられて微笑む。 こころがやわらかくなる。 嫌なのに、嫌じゃなくなる。
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