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「っていうより。部活、めちゃくちゃキツくてさー。もう、ヤになっちゃったんだ~。やめちゃおうかな~。ね、どう思う?お姉ちゃん!」
「ちょ…、ちょっと待って。正志(ただし)ちゃん。」
真琴は自分のお尻を古庄の方へとずらして、座るためのスペースを作ってあげる。
「この子は、正志って言います。私の弟です」
その言葉が自分に向けられたものではないと気が付いて、正志は古庄の存在に気が付いた。
「……誰?」
と訊きながら、その古庄の容姿を確認して目を見開いている。
「この人は、古庄和彦さん。私の旦那様になった人よ。」
古庄自身、気持ちの準備もなくそんな風に紹介されて、心臓が跳び上がった。
「………!!!?」
しかし、あとの三人の驚きは、古庄の比ではなかった。
「…だ、旦那様って、どういうこと?!」
正志は下ろしたばかりの腰を上げて、立ち上がった。その正志を見上げて、真琴が答える。
「どういうことって、古庄先生と結婚したのよ」
「…け、け、け、結婚っ……!?」
今度は母親の方が声を上げたかと思うと、お茶の載ったお盆をひっくり返し、
ガッシャ―――ン!!
と、けたたましい物音が鳴り響く。
「お母さん!大丈夫?」
驚いた真琴もソファーから跳ね上がり、雑巾を取りに走り出す。
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