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離れたくない。
ぼんやりした意識で選択した事実を素直に言葉にした。
「俺もおまえのこと好きだよ」
海が顔を上げ、信じられないという表情で言った。
「孝宏……もう一度言ってくれ」
俺は海の頬に手を当て繰り返した。
「海が好きだよ」
「……俺は愛してるけどな」
「だからなんだよ」
勝ち負けじゃないだろ?
頭を持ち上げ、チュッとキスすると海がニヤリと微笑んだ。
「だから、もう一発していい?」
俺の中にあるモノがまたムクムクと膨らんでいく。いや、出たあとだってそんなに萎んでなかった。それがまた硬さを取り戻していく感じ。
「……の、喉渇いた、なにか飲みたい」
俺がそう言うと、海はテーブルに手を伸ばし缶ビールを掴んでグイと煽った。それから顔を口元へ近づける。生ぬるくて苦い味しかしないビールが口内へ注ぎ込まれる。それでも俺はコクコクと飲み干し「もっと」と強請った。二度三度と口移しのビールを飲むたびに、内側でギンギンになっていく。俺はそれを感じながら頭がぼやっと揺らぐ浮遊感に身を委ねた。
「孝宏、俺の嫁になってくれるか?」
「うん……いいよ。なんにでもなってやる」
海は嬉しそうに口元を綻ばせ、俺の身体を抱きしめたままグイと身体を起こした。ソファにもたれ、座ったままの姿勢で腰を突き上げてくる。
「ううっ、ふ、はぁ、気持ちいいね」
「すげぇいい。愛してるよ。孝宏」
海は突き上げながら俺の胸や肩に朱い痕をいっぱいつけていく。皮膚をキュと強く吸われると小さな刺激が走り、そこを熱い海の舌で舐められるととろけそうになる。
「もっといっぱいしてよ」
海は俺の言葉に喜び、もっと吸って舐めて、その部分を甘噛みした。ゾクゾクとする感覚がクセになる。いっそこのままバリバリ食われてもいいとすら思った。
俺が放っても海は終わらなかった。何度も何度も擦られ突き上げられる。本当に朝まで俺を離さないつもりみたい。脳天まで貫く刺激にクラクラしながら、好きだ。愛してる。といっぱい囁く言葉を浴び続けた。
凄く気持ちよかった。
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