10:白い朝

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「え、あ、う、うん」  なんで俺が気まずい思いしてんだよ。犯人は紛れもなく海なのに。と思いながら、痛みに負け洗ってもらうことにした。海は髪の先から文字通り足の先まで丁寧に洗ってくれた。足の指と指の間まで擦られる。 「孝宏のパーツはどこも可愛いな」 「なんだよそれ」  撫でるように洗っていた手がスルリと足の間に伸び、キュッと握られ身が竦んだ。 「ちょっと」 「いっぱい出したから、ここも洗わないとな」 「そ、そこは自分でできるから」  海の手首を持って断ったのに海は全然お構いなしだ。 「照れるなって。可愛いな~」  そう言いながら、絞るように上下に動かす。フワフワの泡に包まれたまま動かされると妙な気分になってくる。 「いいって……。……なぁ、昨日……その、気持ちよかった?」  再度やめてもらおうと思って声を出したのに、いつのまにか違う言葉が出た。海は俺の肩を抱き、身体を支えながら手を動かす。そうしながら甘い声で言った。 「すごく良かったよ? 孝宏の中、最高だった」 「そうなんだ……。俺、覚えてないんだけど」  泡の中擦られる刺激に体を小さくして言うと、海はフッと柔らかく笑った。 「孝宏も気持ちよさそうだったよ? 痛いの治ったらまたしような? 今度はもっと良くなるよ」  俺はビビりながらもしぶしぶ頷いた。一度してしまった以上、それに興味が湧かないわけじゃない。怖いような気もするし、結果痛い思いしたけど、自分だけ知らないのは正直、悔しいような気持ちもする。  海は嬉しそうに笑って顔を近づけてきた。チュッと口へキスされる。何にも覚えてないくせに、いや、何も覚えていないからかな? 妙に恥ずかしくて俺は隠れるように俯き目をパチパチさせた。  即効性の薬のおかげか、海が与える刺激のせいか痛みは消え、代わりに、下っ腹に妙な感覚。お尻の筋肉がキュッとなる。 「……泡流して、続きベッドでする? それとも飯食う?」  一瞬、続きと言いたくなった。でも、昨日も散々やったみたいだし、それでまた強請るのも実際どうかと思う。まるで俺がすごく好き者みたいだし。お昼回ってるし、食事も摂らないでヤリまくりとか獣みたいだし。
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