ずっと…

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ーーーーーーーーー ーーーー 講演もその後行われた懇親会も無事に終えた私は少し夜風に当たろうと会場を抜け出し、ホテルのエントランスにいた。 受賞した効果は抜群で、たくさんの人が私に話しかけてきてくれた。教科書で見た名前の人と連絡先を交換したり…用意してきた名刺はあっという間に無くなった。 本当にすごいことを成し遂げてしまったんだなぁとやっと実感する。 『春川さん』 久しぶりに聞いたその声。 視線を向けると相変わらず抜群なプロポーションとサラサラの金髪にタイトなスカートを身に纏った彼女がいた。 『テイラー先生。いらしてたんですか。お久しぶりです』 あの事件後すぐにメーヤーを去ったテイラー先生。他の州の病院へ移ったと聞いていたが、姿を見たのは久しぶりだった。 『受賞おめでとう。どうしてもあなたと話がしたくて…タイミングを伺っていたんだけど、人気過ぎて全く隙がなかったわ』 『おかげさまで』 『今、いい?』 『もちろん。長話するのにちょうどいいベンチがありますよ』 クスクスと笑うとテイラー先生はそうね、とベンチへ歩みを進めた。 以前は私に対して攻撃的でピリピリした雰囲気があったのに、今は全くない。角が取れて穏やかだ。
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