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さすがアメリカ。愛情表現もかなりストレート。
『愛してるよ、サラ』
『マイク、私も』
『あのー、お二人さーん。早くしないと遅刻しますよー』
『あ!本当だ!』
ラブラブな二人とは対照的な私たち。
「何?」
大切にしてくれるってわかってる。
ゆずとここで再会した時も「離さない」って言って抱きしめてくれた。
だけど、こんな風に直接愛情表現は…
「いや、なんでもない」
指で数えれるくらいしかしてくれないよね。
再会した夜もラブラブどころかひたすら論文作成だったし。
むしろ「お前まだこれだけしかできてないのか?」と罵倒されてひーひー言いながら作るはめになった。
まぁ、おかげでびっくりするほどスムーズに論文作成が進んだんだけども。
「みかんも早くしないと遅刻するんじゃないのか?」
時計を見ると7時を過ぎた頃。
「うわ!本当だ!!」
残りのフレンチトーストを勢い良く掻っ込むと全速力で洗面台へ向かう。
寝癖を一生懸命直して、歯を磨く。
荷物を手に取ると私は家を飛び出した。
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