第2話「会談と美雲ギンヲメールの出会い」

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一夏「今後の予定は特に決めていないが、何かあるのか?アラド?」 アラド「だったらウチの小隊と歌姫に力を貸してくれないか?お前さんの戦闘能力は是非迎え入れたいんだが」 アラドの提案に一夏はピクリと反応する。どこの馬の骨とも言えない自分をいきなり勧誘するのは軍人としてどうなのかと考えていた。一夏はこのアラドという人は軍人なのに軍人らしくないと感じていた 一夏「良いのか?俺のような得体の知れない奴を軍に引き入れて」 アラド「腕の立つやつは大歓迎さ。嫌なら嫌でそれで構わないが?」 一夏「俺は軍は嫌いだ。だがあの歌姫達、ワルキューレを守りたいと言う志は一緒だ。アラド、俺を傭兵として雇ってくれないか?報酬は要らない」 アラド「何だと?報酬なしって事はお前さん、タダ働きになるぞ?」 普通傭兵を雇うに当たって護衛を依頼するとなるとかなりの金額を請求されることになるが一夏はそれを蹴って、雇ってくれと言ったのだ。しかし、一夏は別の要求をするのだった 一夏「報酬の代わりに条件だ。俺の行動を縛ることなく自由を認めること、俺の機体、ウイングダブルゼロを勝手に調べないこと。今はこの条件を守ってくれるなら俺は傭兵としてデルタ小隊とワルキューレのために力を貸す」 アラド「条件にしても軽いものばかりだな。お前さん本当にそれでいいのか?こっちとしては願ってもないことだが」 一夏「俺が一番恐れているのはウイングダブルゼロの詳細が漏れることだ。俺が傭兵稼業をやるに当たってこれは絶対条件としてやっていたからな。機体の情報が漏れれば機体を自爆させなけれいけないがそれは避けたい」 いくら軍が強力といっても情報が完全に守られるという訳ではない。その事を考慮した結果、軍に属さず、傭兵として活動すればそれも防げると思ったのだろう 一夏「話を戻すがアラドは俺の提案を拒絶しなかったが、雇ってくれるのか?」 アラド「勿論だ!お前さんのような奴がいてくれると俺たちも安心できるからな」 一夏「俺の事を信頼してくれてるのか。ならば、俺も信頼を示さないとな」 そう言うと一夏は立ち上がり、顔を隠していたヘルメットに手をかけ、それを外し、素顔を晒す。アラドは一夏の素顔を見てホゥと声を漏らす。整った顔立ちと程よい長さの黒髪が一夏の引き立たていたが目の奥には強い志のような物を宿らせていると思わせるくらい強い眼光だった
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