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日に数度、俺はセクハラを受けている。
その相手が美人な女上司ならばそれはそれでご褒美になるのかもしれないが、俺の場合相手は男だ。
その行為は俺がここのデザイン事務所に就職して以来ずっと続いている。
初めの内は、おはようだとかお疲れさんだとかの挨拶と同時に背中を軽く叩かれる程度だった。
それだけならまあ、そんな人なんだなぁとしか思わなかった。
ちょっと力が強くなって、たまに叩かれる場所も下へ移ってきた時も、まだなんとか。体育会系のノリなのかなとか思ったぐらいだった。
それが完全に腰へ、尻へと移動して、何故だか揉む仕草に変わった時、あ、これは違う。とようやく思い至った。
そう、俺はセクハラされている。
よくよく考えてみれば、彼は俺以外にそんな事をしている様子が無い。
精々背中をポン、だ。最初からパンでパーンッになってモミモミってかニギニギって感じになってる俺へとはまったく違う。
何でだ、何でなんだ伏野(ふしの)さん。
今日も今日とて挨拶代わりのようにケツを揉んでった上司の背中に問いかけた。
心の中での事なので、当然返事はない。口に出して問う勇気も……無い。
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