彼方より~

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「はい。ニッポン人は非常に宇宙人に対しての価値観が友好的な人間が多く、メディアでも宇宙人と友達になったり、はたまた宇宙人と恋に落ちるような物語も多く描かれており、特にその傾向は『マンガ』やアニメに顕著にあらわれています。」 「『マンガ』?一体なんなのでするわ?アニメはわかりますけども、マンガなんて言葉、聞いたこともありませんのよ」 「『マンガ』とは、地球独自の娯楽体系でして、1ページに分割された絵本にフキダシと呼ばれる枠にセリフを描く表現技法が使われており、独特の臨場感を読者に与えることが出来ます。」 「・・・・イマイチ言葉で言われても伝わらないのでするわね。」 「そこで、こちらに実物を用意してあります。」 「・・・・・・・・・・・なんでもってんのですわ?」 「ご安心下さい。星間キャトルミューティレーション法には触れていません。」 「合法ですのね」 「合法でございます。」 「・・・・まあ、いいのですわ。 それで、マンガとやらは2種類あるのようなのだけど」 「こちらは、両方とも宇宙人が出てくるマンガです。私は右の方が好みです」 「まあ、読んでみるのでするわ。翻訳鏡を持って来るのよ。」 「こちらに用意してあります。」 そうしてロニエッタはメルジェラから渡された何十冊ものマンガを一瞬で読み終えてしまいました。 「二つとも読んだけど、なかなかに面白いのですのね。メルジェラの好きな方のマンガは非常に派手な闘いが印象的でしたわ。」 「私も、あんな感じでビームを放ってみたいものです。」 「◯◯◯め波ですのね」 「左様でございます」 「でも、もう片方の奴の宇宙人のヒロインに地球人の主人公が好かれる話、あれは恋愛ものなのでしょうけど、それにしては不思議な話でしたわね。下着に頭を突っ込んだりして」 「私は、ララとミカンが好きです」 「ロリコンですのね」 「まあ、いいわ。ニッポンの文化はわかったのでするわ。まあ確かにこれなら突然攻撃を仕掛けてくるようなことはなさそうなのよね。」 「もし、そうなれば私が、軍を無力化しましょう。」 「・・・・まあ、仕方ないのですけど、それは最終手段ですわよ。あくまで、私達と同盟星になっていただくために対等な交渉をしに行くだけですの」
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