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◇
「そういえば、チョコレートも実は地球が発祥の地なんですよ」
「知っていまするわ。もちろん」
「最初は、どこかの大手お菓子会社が、開発して売り出したことになってましたけど、実は地球の食べ物だった。ていうオチなんですよね」
「逆にそれが理由で、地球が注目され始めたのですわよね。」
「ええ、そして、地球を調べていくうちに、かなり急速な発展を遂げている種族がいることがわかったのです」
「それで、今に至るわけですのね」
「さらに、非常に料理が美味しい星だとも推察されています。同盟星になった暁には、向こうのシェフと語り合いたいものです。」
「それは、いいですわね。メルジェラの料理がされに美味しくなるのは嬉しいかぎりでするわ」
楽しそうに二人は語り合います。その先に広がる未来がきっと明るいものだろうと信じて
「・・・・・どうやら、ついたようですのね」
青く美しい星がモニターに映ると、二人は嬉しそうに画面を見つめました。
しかし、瞬く間に青い星が近づき緑の大地が見え、いつの間にかビル群の前に宇宙船はたどり着いていました。
「総統閣下。あちらが国会議事堂になります。」
「そう」
「今から私達はあそこに降りていきます。なるべく堂々と」
「ええ」
「なるべく自分たちの存在をアピールしましょう。」
「そうですわね」
「総統閣下。もしかして緊張しておられますか?」
「・・・・・正直に言いますと、かなり緊張していますわ。・・・・ここでしくじれば、地球への第一交渉権を獲得するために戦った仲間に示しがつかないのですわ。・・・・それに」
「それに?」
「・・・・地球人と仲良くなれるかしら」
「・・・・・・・・・・なれますよ」
「絶対?」
「ええ、絶対。」
メルジェラはロニエッタに微笑みます。
「総統閣下とは、生まれた星も種族も違う私ですが、誰よりもあなたのことを大切に思っています。」
「・・・・・・」
「まだ私が小さい頃、絶望に喰われた戦場の中であなたは私を拾ってくださいました。」
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