事始

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 その昔、 武士(もののふ)が戦いに明け暮れていた時代… 人里離れた山の中に 神に仕える銘匠がいた。 山の中の、社のまだ上に 鍛冶場はあった。 人を斬るための刀とは違い、 神に捧げる御神刀 『退魔刀』を鍛えていた。 戦には使われない刀だったが、 知る人ぞ知る 『地断(じだち)』 『海割(うみわり)』は有銘で 中でも希代の銘刀 『神威(かむい)』は、その名のとおり 神さえ斬れる… そのような鋭さがあったという。 『初代 神威』 その名、御鏡 神威…
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