第一章「ゲーセンの王者」

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「雷光、金を惜しんでちゃ成長しねえぞ!」 「うるせえ、ゲーセンに通うためにバイトしてるやつと一緒にすんな!俺はもう帰るぞ」 「ガハハ、貧乏人はつらいのう」 「…ったく、お前のその情熱には負けるよ。この後どうすんの?」 「決まってんだろ、新しいゲーセンの定番曲はだいたい埋めたし、ホームに行く」 「……何度も言うが、金の使い方には本当に気をつけろよ」 「うるせえな母親みたいなこと言いやがって、わかってるって!」 ホーム、ってのは家のことじゃなくて、行きつけのゲーセンのことだ。 俺と雷光は今、最近あたらしくできたゲーセンに来ていたのだ。 「じゃあ俺は帰るからな…お前の言う通り俺は貧乏だからな!お前もほどほどにしとけよ」 「わぁったって。じゃあまた明日な」 「おう、お疲れ」 自転車で家の方向へ走っていく雷光を見送り、俺も自分の自転車に手をかける。 「さあてと、俺も行きますかね!」
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