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「雷光、金を惜しんでちゃ成長しねえぞ!」
「うるせえ、ゲーセンに通うためにバイトしてるやつと一緒にすんな!俺はもう帰るぞ」
「ガハハ、貧乏人はつらいのう」
「…ったく、お前のその情熱には負けるよ。この後どうすんの?」
「決まってんだろ、新しいゲーセンの定番曲はだいたい埋めたし、ホームに行く」
「……何度も言うが、金の使い方には本当に気をつけろよ」
「うるせえな母親みたいなこと言いやがって、わかってるって!」
ホーム、ってのは家のことじゃなくて、行きつけのゲーセンのことだ。
俺と雷光は今、最近あたらしくできたゲーセンに来ていたのだ。
「じゃあ俺は帰るからな…お前の言う通り俺は貧乏だからな!お前もほどほどにしとけよ」
「わぁったって。じゃあまた明日な」
「おう、お疲れ」
自転車で家の方向へ走っていく雷光を見送り、俺も自分の自転車に手をかける。
「さあてと、俺も行きますかね!」
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