第1章

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それは王室というカリスマがあれば良いという事であり、それでも長子の女王候補が、庶民の職人の子と結婚すると発表したら、国内は大激論・大混乱を巻き起こす事だろう。 日本の半分の歴史も無いヨーロッパの王室でさえそうなのだから、日本の国民の反応はどうだろう? 現実になる前は、容認するという国民は多いかも知れない。 が、それはゴミ処理場の建設問題や、保育園の新設問題と同じで、自分の隣近所に出来ない限りはという条件付きの賛成で、隣近所に出来ると決まりそうになった時に、反対する人達の多さと同じだと考えるべき賛成なのだ。 それではカリスマの継続は出来ない。 Y染色体で先祖を思い出す事が可能で、男系長子相続で争いの種も無い男系天皇制は、女系天皇制の内在する、カリスマを傷付ける可能性を考えても優れている。 そんな先人の知恵を、歴史が半分にも満たないヨーロッパの王室の、血筋の特例とも言える普遍性を無視した相続を参考にして、現代の我々が破壊する事は許されない! 男系女系の遺伝子だけの比較なら、勿論優劣は無いのだが、Y染色体の持つ思い出させる力と、カリスマの継続は男系だというコンセプト、女系にした場合の配偶者に対する反発等を考えたなら、やはり男系相続に軍配を上げるのが正しいと思うのだ。 血筋というと、Y染色体が議論の主体になるが、実は、Y染色体はカリスマの継続のシンボルであって、主体では無いのだ。 カリスマの継続に最適なのは男系か女系かというのが議論の主体でなければならなくて、世界的にはそれが男系というコンセプトが成立しているのだから、やはり男系という結論になるのだ。 中国や朝鮮半島では、女性は同族とみなされない。 結婚しても夫の姓にはならないのだ。 だから相続は男系になる。 日本では、養子という形で相続が行われる事があったから、中国や朝鮮半島人から同族の意味を知らない野蛮人だと馬鹿にされる事もある。 しかし、養子という形で相続した場合でも、必ず姓は継続された。 姓が継続される意味は、やはり基本的に相続は男系だというコンセプトが成立しているからであり、現代でも夫婦同姓か別姓かの議論がまとまらないのも、では子供の姓は?という問題があるからだろう。
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