精進☆ガール

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大好物はコンビニのチキンです。 フランクフルトにアメリカンドッグ、コロッケにメンチカツも捨てがたい。 ホットスナック最高。 はうぅ…… バターと醤油があれば、ご飯は何杯でもイケちゃいます。あ、ラードに醤油も良いですよね。 動物性油脂最高。 「じゅるっ」 ああ、駄目だ。炊きたてご飯の熱でとろーりとろけたバターを想像しただけでヨダレが…… と、その時。 バシンッ!!! 「いっだぁ!」 肩から受けた衝撃が、慣れない正座を強いられている腿までビリビリと響き、私はやっと正気を取り戻した。 あ……やば。 恐る恐る振り返ると、私を打った人物は、憤怒の表情を見せていた。 「ひっ」 奴は警策(けっさく)という名の恐ろしい武器を持ち、私の肩を日に何度も打つのだ。 「米子(まいこ)……座禅はお前の食欲を満たす為の妄想タイムじゃねぇ」 神職に就いているとは到底思えない般若のような形相を、私はほとんど涙目で見上げた。 「隆(たか)ちゃん、痛ひ……それに言っとくけど私の名前は米の子じゃなくて、舞う子だからね! 今の絶対米だったでしょ!」 「お前こそ何度言ったら分かる? 隆ちゃんって呼ぶな。今は隆信(りゅうしん)だっつってんだろ、このアホタレ」 ここは、由緒正しい禅寺『森丸(しんがん)寺』 小学校で同じクラスだった水戸隆信(みと たかのぶ)君は、10年ぶりに会ったら腹黒のお坊さんになっていた。
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