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まず、私が何故ここに居るのかというお話をしなければなりません。
私は外館舞子(とだて まいこ) 22歳。
田舎の米農家の一人娘として生を受けた私は、大自然とおおらかな人達に囲まれスクスクと育ちました。
高校までを地元で過ごし、大学進学で上京を果たします。
東京ではカルチャーショックの連続でした。
人の多さ、地下鉄の複雑さ、眠らぬ街。
そして、そしてなんと言っても、
コンビニの食べ物の美味しさ!!!
私の地元は本当に信じられないほどの田舎で、コンビニというものが全くありません。
母親が食育に熱心だったこともあり、和食中心、おやつも毎日手作りで、カップラーメンを食べたことすらありませんでした。
「ポテトチップスうま! チキンうま!! 24時間営業最高ー!!!」
そうです。
突然訪れた衝撃的な出会いにより、私はジャンクフードの虜となったのです。
上京から4年。コンビニにせっせと通いつめる生活は私が自宅で一人倒れ、たまたま大家さんに発見されるまで続きました。
私はその間に10キロは太り、自堕落な生活の発覚を恐れて長いこと実家にも帰っていませんでした。
「あ、あなた、舞子なの?」
あの時の母親が見せた驚愕と困惑は忘れられません。
そんなこんなで、キレた両親によって地元へ強制送還。
内定していた就職も見送り、まずは体調と乱れた生活を正すべく、私はこの禅寺へとぶち込まれたのでした。
ポク、
ポク、
ポク、
チーーーーーーン……
合掌。
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