2#食べたい食べたい食べたい

2/2
前へ
/11ページ
次へ
 「ねえ、ケルベロスちゅわーん!!」  何だよ?マルコシアス?俺は今、お取り込み中でね。  「ねえ、知ってる?、御主人様は他の『番犬』仲間と一緒に6泊7日のバカンスに行っちゃったから!!」  えっ?!ちょ・・・ちょっと待った!!どういうことだマルコシアス?!  「え?」  「『え?』じゃねーよ!!俺は!!俺は!!俺はどうなるんだ?!ずーーーーーーーーーーーーーーっと『待て』の状態なんだぞ?!  御主人様の解除が無ければ、俺は!!俺は!!俺は!!目の前の・・・」  ダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラ・・・  「あらら・・・涎コンナに垂らしてお可哀想に。御主人様は、チミのことなんかロクスッポ忘れてるかもね。   ま、俺は『自動給餌機』があるから、食い物には困らないしな。ふふふ。」  何だよ・・・嫌みかよ・・・!!  「だって、チミは家に侵入してきた『御主人様の敵』を皆で追い払っていた時に、ひとりで相手が放り投げたボールに気を取られて遊び呆けて、御主人様から酷く叱られたんじゃなかったっけ?  もうチミは御主人様から、大目玉くらったからじゃね?  もうお前は・・・」  へ?  「いや?何でもねーよ?ふふん。」  え?マジかよ・・・?!  だとしたら、御主人様あんまりだぁーーーー!!  「うはーーー!!このドッグフードうめめええええええ!!  ぎゃはははは!!!  うめめええええええうめめええええええ!!」  マルコシアス!!嫌みか!!嫌みだろ?!俺が食えない状態にある嫌みかよ?!  ん?マルコシアス?口にドッグフードをしこたま詰め込んで?  「ケルベロスーーーー!!はーい!!食う?俺のお・す・そ・わ・け!!」  でろーん。  やめろーーーー!!俺の前でその口開けるなーーーー!!  
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加