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課長を見送って、自分も服を脱いで髪をお団子にまとめた。 ……ああ、マズイ。 課長の引き締まった裸を見てしまい、頭がくらくらした。 こんなことなら、もっと真剣にダイエットするべきだった。 私の裸は既に見られているから、課長は期待していないだろうけど。 それにしたって、女子力が無さ過ぎるなと指でつまめるお腹の肉に、盛大なため息を吐いて、私も脱衣所を出た。 湯煙の向こうに課長の後ろ姿が見えた。 かけ湯をした後、お湯にそろりと足を入れる。少し熱めのお湯が心地良くて、肩まで浸かった瞬間、声が漏れた。 「はぁ。生き返りますね。すごく気持ちいい」 「ああ。きっとビールが上手い」 「食事までまだ時間ありますよ?それまで待たずに部屋に戻ったら飲んじゃいます?」 「永野が飲みたいなら」 前を向いたままで、課長が笑う。きっと、裸を見ないでと言ったことを気にしてくれているのだろう。 そんな律儀な課長に思わず笑みが漏れた。
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