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紫陽花の花言葉を知っているだろうか。
家族の結びつき、一家団欒、他にも元気な女性や辛抱強い愛情。
紫陽花にはたくさんの花言葉がある。
そして、この岩辺市(イワベシ)の花でもある。
緑豊かなこの土地はちょうど5年前に4つの街が合併してできた市だ。
その岩辺市の最北端に風沢(カゼザワ)という村がある。
山と山に囲まれた田舎。
子どもの数は少なく、高齢者揃いの過疎化のテンプレのような村だ。
「今日どうする?」
「川にでも遊びに行くか?」
「賢哉君の家で遊ばん?」
「また僕ん家かよー。ええけど。」
一成(カズナリ)、雄平(ユウヘイ)、雄二(ユウジ)、賢哉(ケンヤ)
全校生徒14人の村の分校に通う4人。
学年は全員で7人とかなり少ない。
見渡せば山、川、田んぼ、畑。
そんな大自然のでたくましく、村の皆に可愛がられて育った。
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