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そういやぁ。
賢哉がぽつりとつぶやいた。
「来週の水神祭り、行くんやろ?雄平。」
がみがみと美空に怒鳴られていた雄平もくるりと後ろを歩く賢哉たちの方へ向き直る。
「ばあちゃんが今年から参加しろって言うからする。」
うちのばあちゃんは水神の舞を教えている。
この村には水神祭りという祭りがあり、12歳になった村の女は
この祭りで水神の舞を踊る。
ちょうど俺たちはこの水神祭りで舞を踊る年齢になった。
千鶴子、咲、美空は舞を踊る。
そして俺は、
「ちゃんと笛練習しとる?」
美空は顔を覗きこむように尋ねてくる。
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