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「まだ痛いわ。」
お腹をさすりながら丸水神社へ歩く美空と雄平。
「あんたがいつまでも寝とるでやろ。」
背中をバシバシと叩きながらさっさと歩けと言う美空。
それを遠くから見つめる親父とお袋それに美空のお袋。
「あいつら夫婦みたいやのぉ。」
親父がぽつりとつぶやく。
「あら、美空の事もらってくれるの?雄平君。」
美空のお母さんはとても美人だ。
美空はお母さん似。
「雄平にはもったいない子やわ、美空ちゃんは。」
お袋は美空のお母さんと同級生で仲が良かったと聞く。
「何言うとんの、もらったってもらたってー。」
「ほれ、お前らのんびり見送りしとらんと準備せぇ。」
水神祭りには村のほとんどの住民が参加する。
と、言っても村人の数なんて知れている。
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