残りもの

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今日は文化祭の最終日。 「そっち誰か持ってくれ~!」 「ちょっと! 遊んでないでちゃんとやってよ!」 一般開放も無事に終わり、大まかな片付けをしている。 所々から生徒達の大きな声が飛んできていて祭は終わったけどまだまだ騒がしい。 「おーい! 休憩していいってよー」 先生にゴミの処分の仕方を聞きに行ったクラスメイトが帰ってきた。 「はーい! みんな聞こえたー? 休憩していいって~」 「ふぅ~疲れたー!」 「明日でいいじゃんね~」 「でもこれを朝からって辛くない?」 「ま、まぁね……」 「もう手が動かない……まるで孫の手のようだ……」 「お前も孫だろ」 「そうだけど違うし! 背中掻くやつ!」 「いや、わかって言ってるし」 「え、あ、そうなの?」 「あ……当たり前だろ」 休憩と聞いた途端に周りは座り込み、雑談を始めた。 僕もその場に座り込み、立ち疲れた足を休める。 「だよね~。完売してよかったよ~」 あぁ……サクラさんの声が聞こえる。 一度も話した事ないけど頭がよくて笑顔が素敵な僕のマドンナ。 なんだか声が聞こえただけで疲れた体に力が戻った気がする。 探してみると後ろ姿が確認出来た。 クラスの友達と楽しそうに話してる。 「サクラ~、カレー作りすぎで余っちゃったんだけど要らない?」 他のクラスのマエダさん。 サクラさんと仲が良くていつも休み時間に話している姿をよく見る。そんな相手がお盆にカレーを乗せてきたみたいだ。
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