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「おい、しっかりしろ!!!」
倒れかけた少女を抱え、意識をはっきりさせるようにゆする。
「お、おなかすいた…」
絞り出すようにかすれた声を出す少女。幻覚が見えているのかそうでないのか、よだれを垂らしながら力が抜けていく。
「腹減ってんのか!ほら、肉だ!これ食え!!!」
と言ってさっきのゲテモノ肉を差し出す。少女はそれをとっさに受け取って食らいつく。よほどお腹がすいていたのか、食らいつく姿はまるで獣のようだった。
「ちょっとナツ!そんなもの食べさせたら…!!!」
「何言ってんだルーシィ、うまいんだぞこれ!!」
「そうじゃなくて!」
そう言っていると、少女は「うっ」と言って瞳をかっと開けると、直後泡を吹いて食べかけの肉を落とし倒れた。
「な、おい!やっぱりまずかったのか!?」
「そうじゃないってー!!もう、空腹で餓死寸前の子にいきなり肉はだめ!まずは薬草とか茸とか胃に優しいものから!」
あきれながら叱りつけるルーシィ。少し申し訳なさそうにするナツは、もう日暮れもあって野宿できそうな場所に少女を寝かせた。
「あたし、茸と薬草になりそうなもの探しくるわね」
「あい!おいらはお魚とってくるよ!」
ルーシィとハッピーは食材を探しにいった。
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