ウチの天気予報は完璧にゃん!

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「ミーにゃんミーにゃん。  ウチがにゃあ。明日の天気を占ってしんぜるのにゃん」 「天気を占うって……、ああ、天気予報って奴ね。  でもぉ。ミアンにそんなことが出来るわん?」 「まぁダマされたと思ってにゃ。聴いてみるのにゃん」 「うん。ミアン、お願いするわん」 「にゃら、早速」 『にゃあおぉぉん!』 「うわっ! いきなりの遠吠えだわん!」 「ミーにゃん。占いの結果が出たのにゃん」 「ええっ。もぉう?」 「ずばり! 明日は『曇り』にゃん!」 「へぇ。そうなんだ」 「でにゃ。晴れ間が出る時もあるかもにゃ」 「ふぅぅん。なぁんか複雑な天気になりそうね」 「ここでミーにゃんにゃけに、そっと耳寄りにゃ情報にゃん」 「おやっ。いきなり声が小さくなったわん」 「いいにゃ。誰にもいってはいけにゃいのにゃよぉ」 「なになに? なんなのわん?」 「『曇り』の中ににゃ。にゃんと、『雨』が隠れているのにゃん」 「うおっ。それは聞き捨てならないわん」 「でもってにゃ。雲が真っ黒とにゃった暁には」 「ど、どうなるのわん?」 「要注意にゃのにゃん。危険にゃのにゃん。避難にゃのにゃん。  真っ黒雲がもたらす、 『雷鳴』という名の絶叫が空を震わせ、 『豪雨』という名の慟哭の涙が大地を水の世界へと変える。  そんにゃ天地を揺るがす事態が勃発する恐れすらあるのにゃん」 「怖っ! ミアン。怖いわん!」 「いいにゃ、ミーにゃん。  くれぐれも土砂災害には気をつけるのにゃよ」 「うん。判ったわん。  ええと、曇りに晴れに雨と……あれっ?  ちょっと待つわん。ええと、曇りに晴れに……うぉっ!  んもう! ミアンったらぁっ!」」 「どうしたのにゃ? ミーにゃん」 「どうしたもこうしたもないわん!  それだけ並べれば、どれか当たるに決まっているわん!」
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