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確かに神藤は、あの少年を殺してしまった。
これは人殺しになるのだろうか?
捜査を行っていると言っていたので、いずれ犯人として、神藤の所に警察がやって来るのだろうか?
でも少年を殺したのは夢の中。
たまたま事件と、夢の内容が重なっただけでは?
神藤は当然少年のことは何も知らないし、現実に会ったこともない。
それなのに殺すだなんて、あり得ない話である。
心の中でそう、自分を正当化する神藤の耳に、鳴り響くパトカーの音が入ってくると、びくっと肩を跳ねさせた。
どんなに良いように考えていても、完全には消せない。
人を殺した光景を――。
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