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「じゃあまた明日な、パシリ君」
ぎゃはははと、下卑た笑い声を上げながら、真菅達は去って行った。
遠ざかる声を聞きながら、神藤は上体を起こす。
「……くそっ」
忌々しく吐き、ギリッと奥歯を噛む。
神藤はよろりと立ち上がると、土まみれになった制服を叩いた。
真菅達はいわゆる不良と呼ばれるもので、先生達も手を焼いている連中だった。
神藤とは2年生になった時に同じクラスとなったのだが、最初からイジメられていた訳ではない。
根暗で影の薄い存在。
そんな奴はクラスにひとりはいる。
神藤はそのタイプの人間であり、もう6月になったと言うのに、仲のいい友人がひとりもいなかった。
いや、作らなかったのだ。
その為クラスで浮いた神藤は、あっさりと、簡単に目を付けられてしまい、真菅達のイジメの対象となった。
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