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「うわあああああ!!」
――意味が分からない。
今の馬は何だったのか? どうして朝里は死んでしまったのか?
声の限り叫ぶ神藤の疑問に答えてくれる者もいなければ、何が起こったのかさえ、よく分からなかった。
しかし叫ぶ中、何故か冷静な部分もあり、朝里の言葉を思い出していた。
『誰も殺せなかった時も、この世界に殺されます』
そして言っていた。時間がない、と。
これらから考えられるのは、誰かを殺す前に制限時間が過ぎてしまったこと。
それによりあの馬は、朝里を殺しに来た……。
そう考えるのが一番辻褄が合い、むしろこれしか考えられなかった。
だがそれと同時に、残酷な状況を突き付けられる。
――早く誰かを殺さなくてはならないと言うことに。
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