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ゆっくりと瞼が開いて、濡れた茶色の瞳が俺を見上げてきた。
「……ほし――」
あおは、と濡れた声で呼ばれた名前に、背筋が焼けた。
まるで俺を――俺だけを、本当に欲しがってくれているような、錯覚。
急いでジーパンの前だけを開けて、昂ぶりきった俺の滾りを彼の秘口に擦りつける。
見開いた瞳が焦点を結んで、怯んだ色が浮かんだ。彼の根元を掴んでいた指を離して、腰を抱え上げる。
「――挿れるよ」
「い――っあ、アアアッ!」
挿入した途端、彼が弾けて白濁を撒き散らした。極めた身体が引き攣って、俺を包み込んだ粘膜が蠕動を繰り返す。
達した余韻で虚ろになった端正な顔。痙攣を繰り返す腹部から胸にかけて飛び散った蜜。
同性の達する様でこんなに興奮するなんて、思っても見なかった。
がくりと力の抜けた彼の身体を抱えなおすと、大きく折り曲げて秘部を曝した。
蕩けるように熱い多紀さんの中。さっき探り当てた快楽の源を先端で擦りあげれば、放って萎えていた多紀さん自身がまた頭を擡げ始める。
「イイ、でしょう?」
覆いかぶさって多紀さんの耳元に囁く。
「ここで感じるの、初めてだよね?」
ぐっと深く突き込めば、声もなく彼が喘いだ。
「もっと良くしてあげるから……ホラ」
押し込んだまま中をゆっくりと掻き回す。ぐちゃぐちゃと立つ淫らな水音は俺自身からも零れ始めている蜜だ。
甘く締め付けてくる粘膜から引き抜いて、先端の返しで彼の入り口の裏側を擦る 。きゅ、と引き攣る入り口に食まれて俺の呼吸も浅くなる。
くちくちと浅いところだけを掻き回せば、先端を舐める粘膜の動き。耐えられなくなって、また根元までを一気に押し込んだ。
「――ッ」
きつく締め付けられて、背筋を甘い痺れが駆け上がる。危うく達しそうになって息を止めた。
俺の動きが止まっても、包み込んだ多紀さんの粘膜は誘うように蠕動し続けるから。
「――多紀さん」
繋がったまま身をかがめて囁けば、瞳がうっすらと開く。快楽の色に潤んだ瞳。その腕が上がって俺の首に回された。
ぎゅ、と引き寄せられる。
「多紀さ――」
もう我慢できなくなって、大きく引き抜くと激しく腰を突き入れた。多紀さんの喉がのけぞる。
体内がぎゅっと引き絞られたかと思うと、多紀さんの先端から白濁が吹き零れた。
彼が感じた確かな快楽の証に頭がかっと熱くなった。衝動のまま足を抱え上げると一息に突き込んだ。
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