第4章

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そんな言葉が免罪符になどならない事ぐらい、 分かっていたけど。 「……すき」 繰り返して、 彼の額に唇を押し付けた。 彼の唇が微かに動いた気がした。 昏々と眠る彼を背に、 俺は部屋を出た。 まだ暗い空には半月が傾きかけている。 その日を境に、 彼は店に来なくなった。 >第二話 多紀 に続く
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