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真っ赤に染まった顔で多紀さんが見つめてくるから。
口腔に残っていた欲望の残滓を、
わざと音を立てて呑み込んで見せた。
舌でゆっくりと唇を舐める。
多紀さんの頬が引き攣った。
「あお……」
「美味しいよ」
彼の言葉を遮って言う。
「早いね……口でしてもらったこと、
ないの?」
じゃあここも舐められたこと、
ないよね。
そう囁いて、
くたりと力の抜けた下肢にもう一度顔を埋める――ただし彼が思うより、
もっと下だ。
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