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だめ。
まだいかせてあげない。
もっと感じて――訳が分からなくなるくらい。
悦楽のもっと深いところへ、
もう引き返せない場所まで、
彼を引きずり込むつもりだった。
散々に舌と指で掻き回したそこが柔らかくなった時には、
多紀さんはもうぐったりと浅い息を繰 り返すだけになっていた。
握った手の中、
開放を求めて彼の昂ぶりが熱く脈打つ。
カリ、
とその先端に歯を立てると、
赤く割れた口から涙のように雫が零れた。
握った根元の力は緩めないまま、
身体を上にずり上げて唇を重ねる。
ゆっくりと手を動かせば、
もっとと強請るように彼の腰が揺らめいた。
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