ハルの過去なんて

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真面目な彼のことだから、もしかしたら男女交際なんか興味なかったかもなんて期待していたりした。 そんなこと、あるわけないのに。 「ヒナ。俺が今、好きなのはヒナだから。これから先もずっと、ヒナだけだから」 「そんなのわからないじゃない」 気づけば、そんなことを口走ってハルを睨んでいた。 「前の彼女にもそう言ったんでしょ? 前の前の彼女にも。その時はそう思って言ってても、いつかは別れて他の人を好きになるんだよね」 ハルのことだから、きっと真剣に元カノさんを愛していたはずだ。別れた理由はわからないけど。 それでも、もう次に進んでいる。 今は私のことを好きでも、いつかそうじゃなくなる日が来る。 それは凄く怖いことで。まるで目の前に突然真っ黒いブラックホールが現れたみたいな恐怖を感じた。 私の世界からハルが消えてしまう日が来る。そうなったら、私はどうなってしまうんだろう?
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