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「マナーっ!おはよーっ!」
親友のヤエとは毎朝バス停で合流する。
「八重、ほっぺたにジャムが付いてるよ?」
そう言うと八重が指でジャムを拭い、舌で舐める。
殆ど日課。
「うーん、やっぱり走りながら食べるべきではないな」
これも毎朝聞いている。
「愛奈、体育祭のお弁当楽しみだね」
「まだ2週間もあるよ」
「一緒に食べようね、愛奈のお弁当ってすごく美味しいんだもん」
八重とは毎日一緒に昼食を食べているので、手の内がバレている。
「八重のお母さんだってお弁当を作ってくれるんでしょ?」
「うちのママンは忙しいから下手したらコンビニ弁当になるかも知れない」
「それはないでしょ」
「いや、あたしが毎朝こうして走りながらパンを食べているのが動かぬ証拠」
何か納得....
「じゃあ、おばあちゃんに言って多目に作ってもらうよ」
その言葉にただでさえ大きい八重の目が更に巨大化する。
「ホント!?や、やったーっ!じゃああたしが飲物とデザート買ってくる!あ!バス来た!」
何なんだこいつは....
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