1人が本棚に入れています
本棚に追加
俺は人が嫌いだ。
醜くて馴れ合うことでしか生きていない人が。
人という字は人と人とが支え合って成り立つという説があるが俺は人と関わりたくない。
でも、孤独も嫌だ。
孤独はバカにされる。
あーあいつはつまらないからいつも1人なんだよ。
後ろ指を指される。最悪だ。
俺は人が嫌いだ。
1人きりで生きていけるなら生きていく。
でも、それが出来ないことも分かってる。
だから、俺は学生時代1人にならないように周りに合わせまくった。
偽りの自分を作り、周囲から浮かないように努力した。子供のうちはそれで許された。
そして、俺は高校を卒業して。
友達と呼べる人間も皆無に近かった。
俺は就職した。
営業の仕事だった。
したくない仕事だったが国立の大学に行くほどの頭脳もなく。私立に行くほどの金もなかった。
奨学金を借りてまでの熱意も俺にはなかった。
営業という選びたくないジャンルの仕事だった。
でも、他に選択肢がなかったのだ。
入社してすぐ俺は周りから可愛がられた。
その会社は中途採用がほとんど。
新卒採用では俺が約20年ぶりであった。
社長も営業先に俺を自慢した。
自慢の新卒の新入社員です。
最初のコメントを投稿しよう!