ウソ

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俺は必死になるわけでもなく、でも落ちこぼれにならない程度に会社で働いた。 営業の仕事も俺の次に若い人が30ということもあって俺は成果を上げた。 その若さを武器に俺は契約を取っていった。 営業先の会話に合わせて営業先の人たちに喜ばれていた。 でも、俺には中身がなかった。 俺の中はカラッポだ。 何にもないビー玉のようであった。 ある日。 趣味はないのかと聞かれたことがあった。 その会社は営業の仕事ということもあってゴルフや海、川が周りにあることもあって釣りをしている先輩たちばかりであった。 いやー。今は始める気はないです。 俺は苦笑いを浮かべ、趣味を始めるのを断り続けた。 社長は悪い人ではなかったがお節介を焼く人で。 ゴルフはいいよ。ゴルフやろうよ。 君がまわってるエリアのお客様もゴルフをやってる人は多くいる。 だから君はまだゴルフを始めるには早いかも知れないけどやっておくと後々いいよ。楽しいし。運動になるし。 今度一緒にゴルフクラブを見に行こうよ。 それでも俺は考えておきますと言ってその趣味を断り続けた。 そして、俺が入社して一年が過ぎた時。 ある事件が起こった。
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