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3月の決算を終えて。
会社の慰安旅行が計画されていた。
北海道の食べ歩きツアーが濃厚となり、誰が行くのかというアンケートを取り始めた。
そして、俺以外が行くことになった。
俺はまたおせっかい焼きの社長に呼ばれた。
君も行こうよー。確かにまだ君は未成年だからお酒は飲めないけど、美味いものは一杯食べられる。
旅費だって払わなくていい。
こんな旅行プラン素晴らしいだろう?。
なぁ、いこうよ。
俺は面倒くさかった。
そんな他人達と行く旅行。
一泊二日。
面倒くさかった。本当に。
すみません。その日祖父の7回忌でして。
俺はそういつもの苦笑まじりに答える。
そうかい。なら仕方ないね。
社長は残念そうに去っていった。
そして、次の日。
朝、俺が出勤すると先輩達がみんな俺を哀れんだ目で見ていた。
俺は社長室に呼ばれた。
社長は怒っていた。
君、自分が何をしたのか分かってるのか!。
昨日とは違う、怒気を持った声で社長は机を叩きながら俺を怒る。
俺は発注ミスをした。
それが会社の大きくはないが損害となった。
本来なら反省文で終わりなのだが、この日の社長は違った。俺を怒る理由を持っていたのだ。
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