142人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
1話:プロローグ
俺こと月宮神楽は、なんと異世界に転生しました。
けど、なんで父親は騎士団長で母親は宮廷魔術師序列2位なのに居酒屋やってるの!?
失礼。取り乱しました。
順を追って説明しよう。
今が11歳だから、11年前のことだ。
俺は交通事故で死んだ。高校1年生の時だった。
そして次の瞬間、俺は小っちゃくて可愛い赤ん坊になっていた。
それも生まれたてホヤホヤの。
これは異世界転生だな?そう確信したのは生後1日後。
いや、産まれた直後から何となく気付いていたが、俺の頭がおかしくなった可能性もあるので様子見していたのだ。
親父が剣を振るっていたことから日本、少なくとも現代では無いなとは分かっていたが、遂にお袋が魔術を使った。
その日は嬉しさの余り1日中泣いた。
何故か、いや、別に不思議ってことは無いけど、赤ん坊の頃は感情が暴走して理性を無視して行動していた。
だからいきなり泣き出したり笑い出したりした。
本当にお袋には迷惑をかけた。
今でも偶に精神が体に引っ張られることがある。
だからこれまで迷惑をかけた分いつか恩返しできるよう、毎日、あるんじゃ無いかと探ってみたら見つけた魔力を練ったり、ばれないように運動をしたりしていた。
そしてある日、俺は衝撃の事実を知った。
両親は共働きで居酒屋を経営している。
なのに、なのにだ。
何で親父は騎士団長でお袋は宮廷魔術師序列2位なの!?
いや、普通その仕事を続けるだろう。
しかもお袋は序列2位だが序列1位は殆どコネの力でなったらしいから魔術の実力的には実質1位。
親父とお袋は恋に落ちたらしいのだが、結婚にお互いの実家が反対したらしい。
というのも、両家の貴族としての位が親父の方が高過ぎたらしい。
しかし結婚したかった親父とお袋は家を捨てて駆け落ちしたそうな。
そして現在、両親は平民なので、家名は無くなり、親父はレオ、お袋はエリザベスという名前になっている。
ちなみに俺はカグラだ。
何処の昼ドラだよ。
はあ。
最初のコメントを投稿しよう!