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どこまでも青く広がる空を、若き日の京楽春水は寝転びながら見上げていた
風がゆっくりと雲を運んでいく
そんな穏やかな視界に1人の男が入り込んできた
浮竹
「こんな所でサボっていたのか京楽」
浮竹十四郎、後の十三番隊隊長であるが今はまだ一隊士である
京楽
「ん?ああ浮竹かい。お前さんだって今ここにいるってことはサボりじゃないか」
浮竹
「俺はお前を探して連れ戻しに来たんだ。今日は隊長が任務を終えて帰ってくる。バレる前に戻った方がいい」
それを聞くと京楽は勢いよく体を起こした
京楽
「そいつはマズイね。じゃあ早いとこ戻るとするか」
浮竹
「...いや、もう手遅れのようだ」
京楽が恐る恐る振り返るとそこには、背中に「八」の数字を付けた隊長羽織を着た男が笑顔で立っていた
京楽
「与那嶺隊長、随分早いお帰りで」
与那嶺
「やあ春水、それに十四郎も。今は訓練の時間の筈だがこんなところで何をしているのかな?」
京楽
「いや、ちょっと休憩を...」
京楽がその言葉を言い終わる前に一瞬で風景が変わり周りには訓練中の八番隊隊士達がいた
与那嶺
「では休憩は終わりだ。いいね?」
何が起きたのか、京楽も浮竹も頭で理解はできたが驚きを隠せずにいた
京楽
(まいったね、あの一瞬でボクと浮竹を連れて瞬歩で訓練場まで来るなんてさ)
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