3人が本棚に入れています
本棚に追加
「お姉さま、道を渡る時は信号機を待ちますの。今は赤なので渡れませんが、青になったら進めますのよ。」
面倒なものだな。車の往来が邪魔で進めないというわけか。いっそのこと道を別にすれば良いのではないか?
「さ、青になりましたわ。参りましょう。」
「どこの星にもルールがあるものだな。我々に比べればずいぶんゆるいようだが。」
先程の赤信号も渡ろうと思えば渡れた。宇宙での交通ルール無視は容易く空間消滅を招く惨事になるため、固く規制されている。
ルールを破ろうにも、破ることそのものができないように厳重に管理されているのだ。
「この道を曲がるとどこへ行くのだ?」
「隣町に向かう道のようですわね。このまま徒歩だと日が暮れてしまいますので、隣町はまたにして、今日の所はこの辺りを偵察いたしましょう。」
橋を渡ってまっすぐ西へ、隣町への道を通り過ぎ、しばらく行くと線路がある。先程、土手の上を走っていた線路の一部らしい。
今回の偵察はここまでの範囲にすることにした。
こうして少しずつ行動範囲を広げていく。
最初のコメントを投稿しよう!