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「待って、私は敵じゃない。あなた達を待っていた。」
「どういう事だ?」
「まずは上がって。話は中で…」
みかんが攻撃してくる様子はない。それどころか我々を招き入れた。宇宙人と繋がりのある協力者だろうか。
私達はそのまま、みかんの家の応接間に通された。
「知っての通り、私は超能力者。でも今の人類にとって超能力は例外的な異常者でしかない。」
みかんは少し寂しそうな口調で語り始めた。
「宇宙とも交信して、あなた達がいることも知っていた。だけど、超能力も宇宙人も誰も信じてくれない。そのうち私は異常者扱いされてここへ…親族からは気味悪がられて幽閉されている。だからあなた達みたいな宇宙人が現れるのを待っていた。」
「そんな事情があったのか…しかし、我々を待ってどうするつもりだったのだ?宇宙人はいると公表し、己の身を立てようと言うのか?」
みかんは首を横に振る。
「周りに認めてもらおうなんて思わない…ただ…」
「ただ、何だ?」
みかんにも目的があるのだろう。かわいそうだが、場合によっては記憶を消してしまわなければならない。
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