chapter.1

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「何だそりゃ?」 「トセス星人。 力だけ強いクズみたいな連中よ。 何故か地球人に対して差別意識を持ってる。 “アーズ”ってのは地球人の蔑称。 そう呼ぶのはコイツらだけだわ」 「アイツ、 爆弾なんて買って何に使うつもりかな」 「分からない? 爆弾ってのは トンネルか嫌いな相手に向けて使う物よ。 そして、アイツらは地球人が大嫌い。 つまり…」 「地球人を殺すって訳か」 「結果的にね。多分奴は月を壊す気よ。 その破片は地球に飛んでくるから 地球も無事では無いわ」 「大変だ…!」 「居たわ、そこを右よ」 検索は終わったらしく、暁月は走り始める。 それに着いて行きながら正志はまた質問した。 「なあ、お前も宇宙人なんだよな!」 「だったら何!?」 「何か特殊能力とか無いのか!?」 それまで怒鳴る様に喋っていた 暁月が一瞬口ごもる。 「…瞬間移動」 「瞬間移動?」   「そこを左!」 暁月の指示通りに曲がると 確かに奴の背中が見えた。
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