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彼女は正志の隣に来る。
「ねえ、光[ひかり]ちゃん。
注文した物は届いた?」
「あぁ、つい先日。コチラですよ」
言いながら暁月は後ろの棚から
ビニールに包まれた
車のエンジンみたいな物を渡す。
どうやら彼女のフルネームは
暁月光[あかつき ひかり]らしい。
注文の品を貰って
女性は嬉しそうな顔で胸の前で手を合わせた。
「やっと届いたのね!
オリオン産はいっつも遅いんだから」
「コレでやっと木星へ行けますね」
暁月は愛想笑いを浮かべる。
そして、女性は出て行った。
「なあ、今のは…?」
「はぁ?」
「木星に行くとか何とか…」
「あぁ、あの人、水星出身だから
外惑星に行った事無いんだってさ。
金持ちは良いわよね…」
「え、待てよ、さっきの宇宙人なのか!?」
すると、暁月はまた目を丸くした。
そして、下の戸棚から
安全メガネの様な物を取り出しそれを掛ける。
そして、ツルの部分にあるボタンを押した。
「あ、アンタ地球人じゃん。
パッと見、冥王星の連中かと思ってた」
…今のって悪口か?
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