chapter.1

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彼女は正志の隣に来る。 「ねえ、光[ひかり]ちゃん。 注文した物は届いた?」 「あぁ、つい先日。コチラですよ」 言いながら暁月は後ろの棚から ビニールに包まれた 車のエンジンみたいな物を渡す。 どうやら彼女のフルネームは 暁月光[あかつき ひかり]らしい。 注文の品を貰って 女性は嬉しそうな顔で胸の前で手を合わせた。 「やっと届いたのね! オリオン産はいっつも遅いんだから」 「コレでやっと木星へ行けますね」 暁月は愛想笑いを浮かべる。 そして、女性は出て行った。 「なあ、今のは…?」 「はぁ?」 「木星に行くとか何とか…」 「あぁ、あの人、水星出身だから 外惑星に行った事無いんだってさ。 金持ちは良いわよね…」 「え、待てよ、さっきの宇宙人なのか!?」 すると、暁月はまた目を丸くした。 そして、下の戸棚から 安全メガネの様な物を取り出しそれを掛ける。 そして、ツルの部分にあるボタンを押した。 「あ、アンタ地球人じゃん。 パッと見、冥王星の連中かと思ってた」 …今のって悪口か?
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