chapter.1

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正志は嫌々ながらも営業スマイルで対応した。 「い、いらっしゃいませ。何かお探しで…」 「EGGを寄越せ」 「えっと、 卵ならこの先のスーパーにありますが…」 「違えよ! EGGも知らねえのか、このアーズが!」 スキンヘッドは言いながら 透明なショーケースを指差す。 そこには、一昔前に流行った 卵型育成ゲームが置かれていた。 「あぁ、たまご○ちの事ですか。 えっと…、三千円になりま~す」 すると、スキンヘッドは 汚い巾着袋をひっくり返して 中身の小銭を全てブチ撒けた。 「えーっと、1、2、3…」 「早くしろ、アーズ!」 アーズって何だよ… 頭の中で愚痴りながら数え終わる。 「あの、少し足りない様ですが…」 「うるせえな!少しは負けろ!」 あーあ、めんどくせ。 正志は半ば諦めて ショーケースからたまご○ちを取り出す。 その時、店の奥から暁月が飛び出して来た。
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