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見ると、スキンヘッドが頭を振りながら
立ち上がる所だった。
正志はもう一発撃ち込むが
今度は上手く避けられてしまう。
そして、スキンヘッドは人外なスピードで
右方向へと走り始めた。
正志と暁は急いで店を出る。
「下手くそ!」
「一発目は当たっただろ!」
「喧嘩してる場合じゃないわ、早く捕まえないと」
エプロンを脱ぎ捨てながら
暁月は“安全メガネ”を装着する。
透明なレンズに
良く分からない記号が飛び交い始めた。
検索中の暁月に正志は聞く。
「なあ、アイツの買ったEGGって何なんだ?」
「そうね、簡単に言えば爆弾よ。
それも、月をぶっ壊すレベルのね。
売った相手、どんな奴だった?」
「どんな奴…ね」
正志は必死に記憶を探った。
「ひとまず身体はデカくてスキンヘッド。
突き飛ばす時、妙に力が強かったな。
あと、三千円すら持ってなくて…」
「それから?」
「そういえばオレの事を変な名前で呼んでたっけ。
“アーズ”とか何とかって」
「やっぱりトセス星人ね」
レンズの記号を見ながら暁月は歯噛みする。
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