月夜にメガネ、金平糖の傍らで

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瀬戸灰人(せと・かいと) 暁、微睡みの時間に 月下で金平糖を拾う。 レンズ越しに映る彼女の表情に 春眠のうつろいを貪った。 そんな日の朝は 調子が狂う その夜は 隠しきれない。 溢れ落ちた金平糖がメガネにぶつかってくる。 オフィスで遊ぶ蝶がメガネに止まる。 金平糖の粒が混じりあう。 世界が宝石のように輝きだす。 それはまるで万華鏡。
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